山形県はスイカの生産地と知られており、特に夏に収穫を迎える夏スイカの生産量は全国トップクラスとなっています。そこで、山形のスイカの魅力や特徴を紹介します。山形県のスイカに興味がある方はぜひチェックしてみてください。

山形は全国的にみてもスイカの生産が多い

山形県のスイカの生産量は全国的にみても非常に多く、熊本県と千葉県に続いて第3位となっています。特に尾花沢市や村山市などはスイカの産地として知られており、全国に出荷されています。昭和から生産が始まり、夏場には地元のスイカを食べて過ごすのが風習となっています。

尾花沢スイカは甘さが濃縮された夏スイカ

山形で生産されているスイカの中でも、尾花沢市周辺で栽培されているものは「尾花沢スイカ」というブランドとして日本全国で愛されています。シャリシャリとした食感に、ぎゅっと濃縮された甘味が魅力の品種で、夏に生産される夏スイカでは国内で一番の生産量を誇ります。

また、共同出荷を行うJAでは、糖度の基準を満たしていないものは出荷しないという制限を設けているため、どの尾花沢スイカも甘くて品質の高いものとなっているのです。このように品質の高いスイカが尾花沢で栽培できる理由のひとつに、クロボクと呼ばれる独自の土壌があげられます。クロボクは火山灰によってできた黒土を指し、軽い土質のため敏感な性質を持つスイカと非常に相性がよいです。

過去は流通が発達していなかったこともあり、都心に近い産地の方が有利でしたが、現在は全国各地への流通コストが下がっているため、品質の高い尾花沢スイカが人気を集めています。

夏スイカと春スイカの違いとは

尾花沢スイカは基本的に夏スイカのみとなっていますが、この夏スイカとは夏に出荷されるスイカを指します。明確な基準はないため、団体によって定義はさまざまですが、基本的には6月から9月に収穫されるスイカです。対して春スイカは6月以前に収穫されるスイカを指し、主に熊本で生産されているものが多いです。

スイカは含有している水分量が90%以上と非常に多く、夏場の脱水症状や熱中症の予防としてよく食べられています。また、利尿作用のあるカリウムも多く含まれているため、室内で大量に摂取した場合でも輩出して調節してもらえます。このように夏場に食べるスイカの需要が多いため、夏スイカは好まれています。

寒暖差を活かした栽培がウリ

山形県はスイカの生産に向いているといわれていますが、大きな理由としては盆地による季節ごとの寒暖差が激しい部分にあります。山形は夏場は非常に暑い日が続く半面、夜は冷え込む日が多いため、温度差が大きくなりやすく、スイカの栽培に向いています。また、山形の土壌は雨が降っても水分が残りにくく、水田にはあまり向いていませんでした。しかし、さらさらとした水分を含まない土が、スイカの栽培には向いており、寒暖差と併せてスイカ栽培を後押ししているのです。

夏場に食べたいなら山形のスイカがおすすめ

山形のスイカは非常に糖度が高く、全国各地で愛されています。また、山形のスイカの多くが6月から9月の夏場に生産されていますので、夏場にスイカを食べたい方におすすめです。

夏の熱中症対策も兼ねて品質の高いスイカを食べたい方は、ぜひ山形で栽培された夏スイカを手に取ってみてください。