【997人アンケート】カニが美味しい都道府県ランキングTOP10+番外|理由付きで本当に“美味しい県”を徹底解説
2025/12/04 ※このサイトには広告が含まれます カテゴリー: かに
日本全国997名に 「正直、一番カニがうまい県どこ?」 と聞いてみたところ──
やっぱり来ました、北海道の圧勝。
本当はキリよく1,000名のアンケートを締めたかったのですが、フタを開けたら997名。
こういう「絶妙にキリが悪い数字」って、逆にリアルで好きです。
そんな「リアルな997名」の回答結果は、まず──
「毛ガニ=北海道」は公式設定なのか?と思うほど、北海道に票が集中しました。
そのあとに続くのは、福井・石川・鳥取という「日本海の強すぎる布陣」。
センバツ常連がすべて日本海側、という安定感。
そして──
全国のカニ愛がぶつかり合う中で、ひそかに票を積み上げていたのが佐賀県。
ズワイやタラバではなく、地元のワタリガニ文化で勝負してきた唯一の県。
一句どうぞ:
「ブランド蟹じゃねえ、うちのカニだ。」
① カニが美味しい都道府県ランキングTOP10(997名アンケート)

今回のアンケートは、ほぼ1,000名(正確には997名)の皆さんに協力していただきました。
……3人、なぜ来なかった。惜しい。
とはいえ結果は非常に明確で、全国の「カニのイメージ」がくっきり浮かび上がりました。
ただし当然ながら、回答者全員が全都道府県のカニを食べているわけではありません。
北海道の毛ガニ、福井の越前ガニ、鳥取の松葉ガニ……
これらをすべて制覇している人なんて、普通はいません。
つまりこのランキングは、「味の記憶 × ブランド力 × イメージ」 が入り混じった「リアルな世論調査」の結果。
「なんとなく北海道」みたいな謎の信頼票も多かったですが、その「なんとなく」が日本のカニ文化を作っているのです。
ということで、まずは997人のリアルな票から生まれたランキングをご紹介します。
| 順位 | 都道府県 | 票数 |
|---|---|---|
| 第1位 | 北海道 | 535 |
| 第2位 | 福井県 | 171 |
| 第3位 | 石川県 | 94 |
| 第4位 | 鳥取県 | 62 |
| 第5位 | 兵庫県 | 54 |
| 第6位 | 新潟県 | 27 |
| 第7位 | 京都府 | 15 |
| 第8位 | 富山県 | 13 |
| 第9位 | 島根県 | 10 |
| 第10位 | 佐賀県 | 5 |
その他:静岡県、宮城県、青森県、福岡県、東京などに少数票あり。
第1位 北海道|「毛ガニ=北海道」の圧倒的ブランド力

北海道は、もはや海鮮界のチートキャラ。
「甘い」「味噌が濃い」「脚がプリプリ」
全部そろっています。
回答理由の中にも
「知らんけど北海道だと思う」
という謎の信頼が多数。
……でも、それ正解です。
第2位 福井県(越前ガニ)

黄色タグがぶら下がった瞬間、カニはただのカニではなくなる──。
それほどのブランド力。
「人生で一番うまいカニだった」という声がとにかく多い。
越前ガニの前ではみんな素直。
第3位 石川県(加能ガニ・香箱ガニ)

上品な甘さ、香りの良さ。
そして香箱ガニの内子の濃厚さ。
日本海の波より石川県の支持が強かった。
第4位 鳥取県(松葉ガニ)

松葉ガニは、「脚が太い=正義」を体現した存在。
票の多くは、
「身がぎっしり詰まっていた」
「旅行で食べて衝撃だった」
といった実体験からの支持。
さすが日本一食べられているズワイ。
第5位 兵庫県(但馬・香住ガニ)

カニと温泉は兵庫のツートップ。
「旅館×カニ」のセットが強すぎる。
紅ズワイの香住ガニも人気で、「コスパ良くて甘い!」との声多し。
第6位 新潟県

紅ズワイと言えばここ。
「鮮度がいい」「甘い」「安い」
三拍子そろった「優等生」。
紅ズワイ界の裏エース。
第7位 京都府(丹後松葉ガニ)

食べた人だけが知っている、実力派。
「旅先で食べたら美味しすぎた」という声が大半。
京都は「カニまで雅」。
第8位 富山県(高志の紅ガニ)

富山湾の深海で育つ紅ズワイ。
とにかく鮮度が良い。
とにかく甘い。
「なんでこんなに甘いの?」という困惑票もあり。
第9位 島根県(隠岐松葉ガニ)

日本海の荒波×良漁場=味が濃い。
「地元で食べたら衝撃」系の声が多かった県。
観光地より、カニが先に記憶に残るタイプ。
第10位 佐賀県|ワタリガニ文化の強さでランクイン

今回の「番狂わせ枠」。
ズワイ・タラバではなく 渡り蟹で勝ち上がる 佐賀。
「竹崎カニが美味しすぎる」
「味噌が濃い!甘い!」
「実家でよく食べてた」
など、熱量の高い地元票が多かった。
愛が深い。
番外:山形県(庄内北前ガニ)|票ゼロでも“実力派”。ただし認定39匹の超レアブランド

今回のアンケートでは山形県に票は入りませんでしたが、その理由はシンプル。
庄内浜のブランドズワイ「庄内北前ガニ」は、そもそも流通量が少なすぎて全国の人が食べたことがないからです!
2019年度の認定数は、なんとわずか39匹。
これはもう、「知られていない」のではなく、「そもそも39人くらいしか本物を食べてない計算」というレベルの希少さ。
認定基準も非常に厳しく、重さ・身入り・色・鮮度などをクリアした個体だけが「庄内北前ガニ」を名乗れる。そのため、漁獲はあってもブランド基準を通過するカニが少ない年も多いのです。
庄内浜は寒流の影響が強く、身が締まりやすい海域で育つため、味そのものは「本場級」と評価される。にもかかわらず票がゼロだったのは、知名度の問題ではなく、物理的に食べた人がほぼ存在しないからという、悲しみとロマンの間みたいな理由。
ただ、この「幻レベルの希少性」こそ庄内北前ガニの魅力でもあります。
いずれ知名度が上がれば「隠れ名産地」として一気に注目される可能性が高い、実力派ブランドとなるでしょう!
② 日本海側に票が集中した理由|アンケート傾向を分析

アンケート結果を見ると、とにかく日本海側が圧勝。
まるで「カニのふるさと総選挙」を開催したら、日本海だけ組織票を持っていた、みたいな偏りっぷりです。
理由はシンプルで、みんなの頭の中にある
「日本海=カニの本場」
というイメージが強すぎるから。
これはもう「ブランド力の暴力」。
さらに「寒い海で育つカニは身が締まってウマい」という、なんとなく正しい「海鮮界の都市伝説」が広く浸透しており、越前・松葉・加能といった有名ブランドがそのイメージにガソリンを注いでいきます。
つまり、票の多くは、「食べたことがある」より「名前を知っている」が勝っている状態。
人間ってそういうもんです。
で、ここで登場するのが山形県の庄内北前ガニ。
アンケートでは票ゼロでしたが、理由は実力不足ではありません。
ある年の認定数は、なんと39匹。
39匹って…もう「幻のカニ」というより、「カードゲームの限定プロモ」みたいなレベル。
つまり、「知られてない」んじゃなくて、「食べた人が全国にほぼいない」という物理的問題。
例えるなら、人気投票に参加する前に「そもそもキャラがガチャに実装されていなかった」みたいなものです。
というわけで、日本海側に票が集中した背景には、
- ブランド力
- 寒い海のイメージ
- 知名度の強さ
- そして「流通量の暴力」
が絡み合った結果と言えるでしょう。
カニ界の人気と実力は、必ずしも一致しない──
そんな裏事情がうっすら見えてくるのが、今回のアンケートの面白いところです。
そもそも今回のアンケート回答者に、全国のカニを全制覇した「カニソムリエ級」の人が、「997人もいる」はずがありません。
つまり、みんな本心ではこう思っているわけです。
「食べたことない県のカニは…正直わからん!」
ところがアンケートは「美味しい県はどこ?」と聞いてしまう。
すると人間はどうなるか?
──答えは簡単。
「知っている名前」
「テレビで見たことあるブランド」
「なんとなく強そうなイメージ」
これをそのまま書くんです。
どこの県も食べ比べできる人なんてほぼいないので、実際の味より「イメージの強さ」 が票を動かすという構造になります。
この理屈でいくと、庄内北前ガニに票が入らないのも当然。
だってある年の認定数は39匹。
39匹って…もう「幻のポケモン」の出現率くらいです。
そりゃ全国のアンケートで名前が挙がらなくて当たり前。
「食べたことないものに投票はできない」
これが人間です。
③ 下位票の理由に見る「地方のカニ文化」

面白いのは 下位の理由の多様性。
● 佐賀
→ ワタリガニ文化が圧倒的。
● 宮城・青森
→ 毛ガニの評価が高い。
● 静岡
→ 駿河湾でのカニ食文化が根付いている。
● 福岡
→ 玄界灘の海の幸への信頼が厚い。
つまり…
「自分の地元のカニが一番」という人が必ず数%いる。
これがアンケートの「生っぽさ」。
ブランドだけでは測れない地域文化が見えてくる。
④ カニが美味しい県は「実は複数タイプで分かれる」

カニはひとつじゃない。
種類が違えば、「美味しい県」も違う。
● ズワイガニ → 日本海の覇権
福井・鳥取・石川・兵庫・(山形)
● 紅ズワイガニ → 甘くてコスパ良し
新潟・富山・兵庫香住
● 毛ガニ → 濃厚蟹味噌の王者
北海道・東北
● ワタリガニ → 地方文化の象徴
佐賀・福岡・岡山など
「種類別」に見ると、「美味しい県」のランキングはまったく変わるわけです。
カニ界、深い。
⑤ まとめ|アンケート結果と「実力派ブランド」は必ずしも一致しない

アンケートは、「認知の戦い」。
有名県が強く、知られていない県は埋もれやすい。
でも実際は…
・山形の庄内北前ガニ
・富山の紅ズワイ
・佐賀の竹崎カニ
など、“知名度の壁に阻まれた実力派” が全国にある。
今回のランキングは「多くの人が知っているカニ」のランキングであって、「本当に美味しいカニ」 を決めているわけではない。
むしろアンケートの外側に、「隠れ名産地」がゴロゴロしている。
あなたもぜひ、ランキングだけでは分からない、その県ならではの「カニの魅力」を探してみてほしい。
