ズワイガニの種類まとめ:本ズワイ・紅ズワイ・大ズワイの違いと庄内北前ガニの魅力
2025/11/21 ※このサイトには広告が含まれます カテゴリー: かに
冬の味覚の王様といえば「ズワイガニ」。
ひと口にズワイガニといっても、実は「本ズワイガニ」「紅ズワイガニ」「大ズワイガニ」など、いくつかの種類が存在します。
それぞれ味わい・食感・産地が異なり、選び方を知るだけでカニの楽しみ方がぐっと広がります。
さらに山形県庄内浜で水揚げされる「庄内北前ガニ」は、全国的にも珍しい早期解禁と厳格な基準で注目される地域ブランドです。
本記事では、ズワイガニの種類ごとの特徴や見分け方、ブランドの違い、そして庄内北前ガニの魅力について詳しく解説します。
ズワイガニとは?種類を知る前に押さえておきたい基本

ズワイガニは日本海やオホーツク海など冷たい海に広く生息し、冬の味覚を代表する人気のカニです。
細長い脚としっとりした甘みのある身が特徴で、刺身・しゃぶしゃぶ・焼きガニなど幅広い料理に向いています。
種類には、本ズワイガニ・紅ズワイガニ・大ズワイガニなどがあり、風味や身の詰まり方に違いがあります。また、ズワイガニ漁は資源保護のため漁期やサイズに厳しい制限が設けられており、地域ごとに管理が進められています。
また、ズワイガニは水揚げされる地域や漁港によってさまざまなブランド名が付けられていることでも知られています。
ズワイガニの種類一覧
ズワイガニには、大きく分けて3つの種類があります。
中でも「本ズワイガニ」は高級ブランドとして知られ、「紅ズワイガニ」「大ズワイガニ」は流通量や価格帯が異なります。
以下では、それぞれの種類ごとの特徴を詳しく紹介します。
本ズワイガニ(ホンズワイガニ)

本ズワイガニは日本海で水揚げされる代表的なズワイガニ。身が締まり、繊細な甘みと旨味が特徴です。
福井の「越前ガニ」、鳥取・兵庫の「松葉ガニ」、石川の「加能ガニ」など、各地でブランド化が進んでいます。
山形県庄内浜で水揚げされる「庄内北前ガニ」もこの本ズワイガニの一種で、早期解禁と厳格な基準で知られる注目ブランドです。
一方で、北海道産を含む「ブランド外の本ズワイ」は、タグや厳しい規格がない分、価格は抑えめ。スーパーや通販でも比較的手に取りやすい価格帯で、味はしっかり本ズワイの甘さと旨みがあり、コスパを重視する人に人気があります。
紅ズワイガニ(ベニズワイガニ)

紅ズワイガニは水深500〜2500mの深海で獲れるカニで、鮮やかな赤い甲羅が特徴。
漁獲量が多く価格も比較的安価ですが、水分が多く柔らかめの食感です。
加工品やカニ缶などにも使われ、コスパ重視の家庭向けとして人気です。
大ズワイガニ(オオズワイガニ)

大ズワイガニは北米・ロシアなど海外から輸入される大型のズワイガニ。
脚が太く食べ応えがありますが、味わいは本ズワイに比べやや淡白。
量を重視した業務用・外食産業での利用が多く見られます。
ズワイガニの見分け方と味の違い

本ズワイガニ・紅ズワイガニ・大ズワイガニは、見た目や味わいにそれぞれ個性があり、特徴を知っておくと自分好みのカニを選びやすくなります。
まず、本ズワイガニは甲羅が茶褐色でやや丸みがあり、脚が細長いのが特徴。身はしっとりと甘く、旨みと食感のバランスが優れているため、刺身から焼きガニまで幅広い料理に適した最もスタンダードな存在です。
一方、紅ズワイガニは鮮やかな赤い甲羅が目印で、甲羅が軽く水分量が多いため、みずみずしい甘さが魅力。身の締まりはやや控えめですが、価格が手頃で、ボイルやカニ汁、ほぐし身などに向いています。
大ズワイガニは3種の中でもサイズが大きく、脚も太く長いのが特徴。肉厚で食べ応えのある身にはしっかりとした甘みがあり、焼きガニやボイルなどで豪快に味わうのに最適です。
これらの違いを理解することで、用途や好みに合わせたベストなズワイガニが選べます。

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味そのものは大きく乖離しているわけではありませんが、食べ比べると以下の違いがはっきり分かります。
| 種類 | 味の特徴 | 食感 |
|---|---|---|
| 本ズワイガニ | 甘み・旨みが最も濃い | 身が締まり上品でしっとり |
| 紅ズワイガニ | 水分多めでみずみずしい味わい | やわらかめ |
| 大ズワイガニ | 甘みは中間、濃さは本ズワイに劣る | 食べ応えのある太い身 |
一般的には「甘みの強さ=本ズワイ」、「価格の安さ=紅ズワイ」、「量と食べ応え=大ズワイ」という特徴があります。
ズワイガニの主な産地とブランド一覧

ズワイガニのブランドは、地域の漁港ごとに独自の品質基準で認定されています。
それぞれの産地では、味わい・漁期・ブランドタグの色が異なり、地域ごとの特徴を楽しめます。
本ズワイガニの主なブランド
本ズワイガニはブランド数が多く、代表格として福井県の「越前ガニ」、鳥取県の「松葉ガニ」が有名です。
代表的なブランドと特徴を下記にまとめました。
| ブランド名 | 産地 | 特徴 |
|---|---|---|
| 越前ガニ | 福井県 | 日本最古のブランド。皇室献上ガニとして有名。 |
| 松葉ガニ | 鳥取県・兵庫県 | 脚が長く、甘みと旨味のバランスが良い。 |
| 加能ガニ | 石川県 | 身が締まり濃厚な旨味。青タグが目印。 |
| 庄内北前ガニ | 山形県 | 全国に先駆けて10月解禁。厳格な基準を満たした希少ブランド。 |
ほかにも、兵庫県の「津居山ガニ」「柴山ガニ」、京都府の「間人ガニ(たいざがに)」など、厳しい品質基準を満たしたカニだけがブランド名を名乗れます。
いずれも身入り・甘み・鮮度に優れ、贈答用としても高い評価を受けています。
ブランド本ズワイと「ブランド外」の本ズワイの違い
本ズワイガニは、タグ付き・活ガニ・サイズ基準などを満たしたものだけがブランド名を名乗ります。ブランド品は希少性が高く、価格も高くなります。
一方で、北海道産を含む「ブランド外の本ズワイ」は、タグや厳しい規格がない分、価格は抑えめ。味はしっかり本ズワイの甘さと旨みがあり、コスパを重視する人に人気があります。
北海道はカニの名産地ですが、本ズワイのブランド体系には入っておらず、毛ガニ・タラバガニの産地として有名です。北海道産のズワイガニはブランド外であるものの、国産本ズワイとして十分美味しく、お取り寄せでも定番です。
紅ズワイガニ・大ズワイガニの主な産地
紅ズワイガニは深海で漁獲されるため、日本海側が主要産地となり、鳥取県の境港、新潟県、富山湾などが代表的。みずみずしさと優しい甘みを持ち、加工品にも多く使われます。
大ズワイガニは北海道やロシア近海が中心の漁場です。サイズが大きく食べ応えがあるのが特徴的で、そのボリューム感から人気が高まっています。
庄内北前ガニとは?山形・庄内浜発のズワイガニブランド

山形県庄内浜で水揚げされるオスの本ズワイガニのうち、 「甲幅13cm以上」「重量700g以上」「活きた状態で陸揚げされている」など、庄内浜漁協が定めた基準を満たしたものだけが「庄内北前ガニ」として認定されます。
庄内浜は全国でも早い10月に漁が解禁する地域で、北前船交易で栄えた歴史にちなみ、このブランド名が付けられました。
漁獲量は多くないため希少性が高く、庄内地方の旅館や飲食店では、浜ゆで・蒸しガニ・カニ汁など、シンプルに旨味を引き出す地元ならではの食べ方で提供されています。
北前ガニの基準リスト
北前ガニのブランド化の過程では、「集荷時点で必ず活ガニであること」という厳しい基準が設けられています。
これは、“活きたまま陸揚げされるカニは品質が落ちにくい”という庄内浜の強みを最大限に生かすためで、鮮度と身入りの良さを保証するための重要な条件とされています。
「庄内北前ガニ」として認定されるための出荷時点基準は、以下のとおりです。
- 出荷時点で活ガニ(生きた状態で集荷されていること)
- 重量:1kg以上(「特選」の場合)/700g以上(通常品)
- 甲羅幅:13 cm以上
- キズ・足切れがないこと
- ミズガニ(脱皮直後のもの)でないこと
- 雄ガニであること
- 10月~1月に底引き網漁で漁獲されたもの
このような厳格な条件を満たすことで、希少なブランドズワイガニとして“庄内北前ガニ”の名称が付されます。
ブランド誕生の背景
山形県は海に面しているものの、県民の間でも「山形でズワイガニが獲れる」という認識は高くありませんでした。
こうした認知度の低さを改善し、庄内浜の価値を正しく伝えるために、2019年から漁業者・行政・観光団体が連携し「庄内北前ガニ」のブランド化を本格的に推進しました。
庄内浜は、かつて北前船の寄港地として栄え、日本海交易の要衝であった歴史を持ちます。この歴史にちなみ、地域の漁業者・観光関係者・行政が連携し、山形県庄内浜で水揚げされるズワイガニを「庄内北前ガニ」としてブランド化し、PR活動が進められています。
ブランド化の狙いは、「山形県内でもズワイガニの産地としての認知度を高める」「地元漁業の付加価値を上げる」「観光誘客に繋げる」といったものです。
近年、庄内浜では水揚げ量自体は増えたものの、「活ガニであることが必須」などの厳しいブランド基準を満たす個体がごくわずかにとどまり、認定品の確保が難しい状況が続いています
しかし、地元の漁業者は資源保護のための取り組みを続け、サイズ基準や漁期管理を厳格に守ることで、ブランドの品質と持続性を確保しようと努力しています。
庄内北前ガニと“ブランド落ち”庄内ズワイガニの違い
庄内浜で水揚げされるズワイガニのうち、上記の基準を満たしたものが「庄内北前ガニ」または「庄内北前ガニ 特選」として認定されます。基準を満たさない個体も「庄内浜産ズワイガニ」として流通しており、味や品質としても個体差があります。
ブランド認定品を確実に選びたい場合は、以下をチェックしましょう。
- 「庄内北前ガニ」または「特選」の表記があるか
- 活ガニであること・タグ付きであること
- 重量・甲羅幅が基準以上である記載があるか
これらを満たすものがブランド認定品であり、そうでないものは“基準外”として扱われることがあります。
通販・お取り寄せでズワイガニの種類を見分けるポイント

通販でズワイガニを購入する際は、種類(本ズワイ・紅ズワイ・大ズワイ)をしっかり確認することが重要です。 見た目の違いが分かりにくいため、商品ページの記載内容・加工方法・産地表記をよくチェックしましょう。
また、本ズワイガニには全国各地でブランドが存在し、ブランド名の有無やタグの有無は品質を判断する材料になります。
「タグ付き」や「産地・漁港が明記されている商品」は、品質管理がしっかりしている傾向があり、安心して購入しやすいポイントです。
庄内浜のブランドガニである「庄内北前ガニ」は、庄内浜漁協が指定した条件を満たす活ガニのみが認定されるため、購入する場合は「庄内北前ガニ」表記の有無や、基準値(重量・甲幅)を確認することが大切です。
なお、庄内北前ガニは水揚げ量が限られるため、取り扱い店舗や時期は限定的です。
購入する際は、販売元が「庄内北前ガニとして認定された商品」として説明しているかどうかをしっかり確認しましょう。
どれを選ぶべき?用途別・おすすめのズワイガニ
ズワイガニは「産地」よりも、種類(本ズワイ/紅ズワイ/大ズワイ)・加工方法・鮮度管理 のほうが味を左右します。
そのため、通販で選ぶときはブランド名の有無よりも、“自分がどう食べたいか” を基準にする方が失敗しません。
- 甘み・旨みの濃さを最優先 → 本ズワイガニ
刺身・しゃぶしゃぶ・焼きガニに向く万能タイプ。ブランド外でも十分に美味しいです。 - 手頃な価格で国産を楽しみたい → 北海道産の本ズワイガニ
ブランド基準はないものの、国産ズワイの味をお得に楽しめるコスパ枠。 - 量をしっかり確保したい → 大ズワイガニ(海外産)
脚が太く、ボリューム感が魅力。焼きガニ・バター焼き向き。 - 値段を抑えてたっぷり食べたい → 紅ズワイガニ
みずみずしくて甘みがあり、汁物やグラタンに最適。 - 贈答用・品質保証を重視 → 越前ガニ/松葉ガニ/加能ガニ/庄内北前ガニ
タグ付きの確実なブランドガニ。高級ギフトや特別な日に。
さらに、通販では「急速冷凍の技術」「船上凍結/浜ゆで」「サイズ表記の正確さ」なども味に直結します。

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ズワイガニは種類によって最適な調理法が異なり、それぞれの特徴を生かすことでより美味しく楽しめます。
本ズワイガニは、身がしっとり締まって甘みが強いのが特徴です。そのため、刺身やかにしゃぶで上品に味わうのがおすすめ。熱を通しすぎず、さっと火を通すだけで、ふんわりとした食感と甘みを最大限に楽しめます。
紅ズワイガニは水分が多くみずみずしいため、カニ汁やグラタン、ほぐし身を使った料理に向いています。ボイルして身をほぐし、スープやクリームソースと合わせることで、紅ズワイ独特の甘みが引き立ちます。
大ズワイガニは、脚が太く肉厚で食べ応えがあるのが魅力です。焼きガニやバター焼きにすると、ジューシーな身と香ばしい風味を存分に楽しめます。
さらに、庄内北前ガニは鮮度が高く甘みが濃厚。蒸しガニやカニ汁で旨味を逃さず味わうのがおすすめで、地酒との相性も抜群です。シンプルな調理でも素材の良さをしっかり堪能できるのが魅力です。
まとめ:種類を知ればズワイガニがもっとおいしくなる

ズワイガニは、種類ごとに味も産地の背景も異なります。
どの種類のズワイガニを購入するか迷ったときには、下記のポイントを意識してみてください。
- 上品な甘みとブランド重視なら「本ズワイガニ」
- コスパ重視なら「紅ズワイガニ」
- ボリューム重視なら「大ズワイガニ」
- 地域ブランドの希少な味を楽しむなら「庄内北前ガニ」
ズワイガニの種類を理解することで、選ぶ楽しさと食べる喜びが広がります。
今年の冬はぜひ、山形県庄内浜発の「庄内北前ガニ」にも注目してみてください。
地域から発信される本物の味を、ぜひ一度体験してみましょう。

