BHB

広告

【山形・東根市】黒鳥観音|最上三十三観音第十九番札所とむかさり絵馬の風習

 2021/04/19       ※このサイトには広告が含まれます カテゴリー: 参拝

【山形・東根市】黒鳥観音|最上三十三観音第十九番札所とむかさり絵馬の風習 アイキャッチ

山形県東根市にある「黒鳥観音(黒鳥山 光明寺)」は、最上三十三観音霊場の第十九番札所です。
ここでは古くから「むかさり絵馬」と呼ばれる独特の風習が受け継がれており、県内外から注目を集めています。
本堂に奉納された数多くの絵馬は、訪れる人に強い印象を与えるとともに、民俗文化の貴重な姿を今に伝えています。
今回は、黒鳥観音の歴史とむかさり絵馬の風習、実際に訪れて感じたことをご紹介します。

むかさり絵馬とは?冥婚の風習

お堂内のむかさり絵馬
むかさりとは「結婚」のこと

「むかさり」とは、この地域の言葉で「結婚」を意味します。「嫁に迎えて去る」ことから転じたものとされます。
むかさり絵馬は、幼くして亡くなった子どもや、結婚する前に世を去った人を「あの世で結婚させる」ために奉納する絵馬です。
いわゆる冥婚の習俗で、山形県や青森県など東北の一部地域で見られる風習といわれています。

たくさんのむかさり絵馬
数多くのむかさり絵馬が奉納されています

黒鳥観音は、このむかさり絵馬を奉納できる代表的な場所のひとつ。
堂内には大小さまざまな絵馬が所狭しと掲げられており、その独特の雰囲気に圧倒されます。

黒鳥観音は最上三十三観音の第十九番礼所

黒鳥観音の参道から本堂まで
最上三十三観音第十九札所「黒鳥観音」

最上三十三観音霊場は、山形県村山地方・最上地方に点在する33の観音霊場を巡礼する信仰の道です。
黒鳥観音はその第十九番札所として古くから信仰を集めてきました。

参道を進むと石段の先に本堂があり、堂内には「むかさり絵馬」が奉納されています。
取材時には、たまたま絵馬の奉納が行われており、絵師の方から直接お話を伺うこともできました。
絵のモデルとなった人物が夢枕に現れることがある、という不思議なエピソードも語られ、現代に息づく民俗文化の力強さを感じさせられます。

SNSの普及もあり、近年は県外や海外から訪れる若い方も増えているとのこと。黒鳥観音は、伝統と現代が交わる特別な札所となっています。

奉納された数々のむさかり絵馬
奉納された数々のむさかり絵馬
スポット名 黒鳥観音(曹洞宗 東根山 秀重院)
最上三十三観音 第十九番札所
電話番号 090-2279-9610
営業時間 8時00分~17時00分
定休日 なし
住 所 〒999-3701 山形県東根市本丸南2-10-2
アクセス JRさくらんぼ東根駅より車で7分
駐車場 あり(大型は参道入口に駐車、
中型・小型は山上境内に駐車)
公式HP・SNS

東根市の眺望と周辺スポット

黒鳥弁財天のお堂
黒鳥弁財天のお堂

黒鳥観音の参道を登ると、途中に黒鳥弁財天のお堂があります。学問や芸術、金運のご利益があるとされ、立ち寄り参拝もおすすめです。

村山盆地を一望
村山盆地が一望できます

さらに上へ進むと広い駐車場があり、そこからは村山盆地を一望できる絶景が広がります。
季節や天候によって異なる眺めを楽しめるので、カメラを持って訪れるのもよいでしょう。

境内で放し飼いの鶏たち
境内で放し飼いの鶏たち

境内では鶏が放し飼いにされており、訪れる人を和ませてくれる光景も見られます。
また、良縁祈願や縁結び、病気平癒のご利益も伝わっており、観音様としての信仰も厚い札所です。

まとめ

黒鳥観音(黒鳥山 光明寺)は、最上三十三観音第十九番札所であり、独特の「むかさり絵馬」の風習が今も息づく特別な場所です。
奉納された絵馬の数々は圧倒的な迫力があり、訪れる人に深い印象を残します。

さらに、弁財天や境内からの眺望など、観音巡りだけでなく自然や文化を楽しめる要素も豊富です。
東根市を訪れる際には、ぜひ黒鳥観音に立ち寄り、この土地に伝わる祈りと文化に触れてみてください。

さらに深掘りしてみる?!

投稿者情報

BHB編集部

BHB編集部

最近の投稿

プロフィールと記事一覧