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【山形・山形市】唐松観音|最上三十三観音第5番の絶景札所と無料キャンプ場

 2025/02/25       ※このサイトには広告が含まれます カテゴリー: 参拝

【山形・山形市】唐松観音|最上三十三観音第5番の絶景札所と無料キャンプ場 アイキャッチ

山形市釈迦堂にある「唐松観音(唐松山護国寺)」は、最上三十三観音の第五番札所として知られる歴史ある寺院です。
清水寺を模した懸崖造りのお堂からは山形市街を一望でき、四季折々の絶景を楽しめます。
さらに駐車場のすぐそばには、通年利用できる無料キャンプ場も併設。観音巡りや御朱印だけでなく、自然の中でアウトドアも体験できる貴重なスポットです。
今回は、唐松観音の歴史や見どころ、アクセス方法まで詳しくご紹介します。山形市で観光や歴史巡り、キャンプを楽しみたい方はぜひ参考にしてください。

唐松観音の歴史|最上三十三観音めぐりの一札所

唐松観音の由来
唐松観音の由来

唐松観音(唐松山護国寺)は、山形県を代表する霊場巡礼「最上三十三観音」の第五番札所です。
最上三十三観音は、県内の三十三か所の観音霊場を巡拝するもので、古くから人々の信仰を集めてきました。
本尊は弘法大師・空海作と伝えられる聖観世音菩薩。お堂は山形城主・松平下総守忠弘によって建立され、京都・清水寺を模した懸崖造りの壮麗な造りとなりました。現在の建物はに地元有志の浄財によって再建されたもので、往時の趣を今に伝えています。

伝承と由来

一条天皇の正歴元年(990)、平清水の郷民・森山氏の妻が戦死した夫の冥福を祈るため、唐松山の霊窟に観音像を祀り草庵を結んだと伝わります。これが寺の始まりとされ、「江滸尼公庵」と呼ばれました。
さらに永久元年(1113)、京都の豊丸姫が清水観音のお告げによって羽州宝沢を訪れ、炭焼藤太と結ばれました。その豊丸姫が京より持参した弘法大師作・金無垢の聖観音像を唐松山の岩窟に安置したことが、唐松観音の信仰の起源と伝えられています。

中世から近世の歴史

その後、人々の信仰を集め、別当職を巡る争いも起こりましたが、石井奥太夫宗吉が任じられ、寺の基盤が整えられました。
寛文元年(1661)、山形城主・松平下総守忠弘が唐松観音を居城鬼門の守護仏として深く帰依し、観音堂を創建。京都・清水の舞台を模した総檜の懸崖造り「大悲閣」を建立しました。その後も、堀田家による再建(1706年)、水野家による大修理(1856年)など、代々の城主によって修復が重ねられました。

近代から現代へ

昭和に入ると御堂は荒廃しましたが、地元信者の尽力によりに大改修、さらにには山形市内外からの浄財を集めて再建が行われました。現在の観音堂は、清水寺を思わせる舞台造りの美しさを誇り、今日も安産・子育て・心願成就を祈る多くの参拝者を迎えています。

唐松観音の納経所と案内文
唐松観音の納経所は赤い橋を渡って左手の建物です

また、駐車場近くの納経所では御朱印をいただけますが、納経所は赤い橋を渡ってすぐ左手の建物です。
ただし、訪問時にシャッターが降りている場合は、別当宅が朱印所となります。
その旨を告げる張り紙と別当宅の地図が掲示されているため、初めての方でも安心して参拝・御朱印をいただけます。

唐松観音の御詠歌

「みなかみは いづくなるらん からまつの かぜにおとある やまかはのみづ」
この御詠歌は、最上三十三観音第五番札所・唐松観音に伝わるものです(出典:最上三十三観音公式サイト)。

  • 「みなかみは いづくなるらん」
    川の水源はいったいどこにあるのだろう、と自然の神秘を思う。
  • 「からまつの かぜにおとある やまかはのみづ」
    唐松の森を渡る風と、そばを流れる馬見ヶ崎川の水音が重なり合う景色を表す。

唐松観音を訪れると、橋の下を流れる清らかな川や、観音堂から見渡す山々の眺めが印象的で、御詠歌の言葉と重なる風景を実感できます。

唐松観音へのアクセスと参道の雰囲気

唐松観音への行き方
唐松観音への行き方

唐松観音(唐松山護国寺)は、山形市街地から車でおよそ20分の場所にあります。駐車場が整備されており、観音巡りや観光で訪れる方も安心です。
公共の交通機関を利用する場合は、JR山形駅よりバス「宝沢・関沢・防原行」に乗車し、唐松観音で下車してください。
駐車場内にバス停があり、駐車場からは徒歩で10分。
赤い橋を渡ると緩やかな山道を進むと石造りの鳥居が見えてきます。さらに階段状の参道を登ると本堂へと続きます。
途中には延命地蔵尊稚児地蔵尊水難除地蔵尊などのお地蔵様が並び、古くからの信仰を感じさせます。

春や夏は新緑に包まれ、秋には紅葉が美しく、季節ごとに異なる趣が楽しめます。

冬の唐松観音
冬の唐松観音の様子

一方で、冬は一面の雪に覆われ幻想的な雰囲気に変わり、雪景色の中で参拝するとまた違った魅力を味わえます。

清水寺を模した本堂と山形市内を一望する絶景

唐松観音 お堂 内観
唐松観音本堂の内観

唐松観音の本堂は、懸崖造りで清水寺を模して建てられたと伝えられる壮麗な建物です。現在の建物は昭和時代に再建されたものですが、その厳かな佇まいは今も訪れる人を圧倒します。
堂内には転落防止用の金網が設置されていますが、その向こうには山形市街地と遠くの山々を望む大パノラマが広がります。

夏や秋は鮮やかな緑や紅葉、冬は真っ白な雪景色が眼下に広がり、四季折々に異なる絶景を堪能できます。
静寂に包まれた本堂から眺める景色は、日常を忘れ心を落ち着かせてくれる特別な体験です。

本堂内から見た冬の山形市風景
本堂内から見た冬の山形市風景

唐松観音の隣にある無料キャンプ場|冬でも利用可能

昔からの山形の名所として親しまれてきた唐松観音周辺。河畔の多目的広場では、ホタル観賞デイキャンプ芋煮会など、季節ごとのにぎわいを見せています。さらに、駐車場には山形名物「芋煮会」の象徴でもある初代鍋太郎が移設されており、訪れる人々の目を引きます。

唐松観音にある駐車場のトイレ
駐車場のトイレは冬季も利用可能

唐松観音を参拝した後に立ち寄れるもうひとつの魅力が、駐車場に隣接する無料キャンプ場です。
ここは年間を通して利用でき、冬場は雪中キャンプを楽しむことも可能です。
キャンプ場内にはトイレや水場が整備されるなど、基本的な設備が揃っています。特にトイレは冬季も利用可能なのが嬉しいポイントです。

駐車場内にある水場
駐車場内にある水場

なお、水場は冬の時期は凍結の恐れがあるため使用できません。市街地からのアクセスも良く、参拝とあわせて気軽にデイキャンプを楽しめるスポットです。
冬場は雪景色を眺めながらのキャンプも可能で、アウトドア好きにもおすすめです。
ただし周囲には民家もあるため、夜間の音や火の取り扱いには十分な配慮が必要です。マナーを守りながら、唐松観音の自然と一体になったキャンプを体験してみてはいかがでしょうか。

スポット名 唐松観音(曹洞宗 唐松山 護国寺)
最上三十三観音 第五番札所
電話番号 社務所:023-629-2405
営業時間 8時00分~17時00分
定休日
住 所 〒999-0012 山形市釈迦堂7
アクセス JR山形駅から車で約16分
駐車場 あり(大型・小型)
公式HP・SNS

まとめ

唐松観音(唐松山護国寺)は、最上三十三観音霊場の五番札所として古くから信仰を集めてきた名刹です。
本堂から眺める山形市街の絶景は息をのむ美しさで、雪に包まれた冬はもちろん、季節ごとに異なる表情を見せてくれます。

さらに、隣接する無料キャンプ場では、参拝とあわせて自然を満喫できるのも大きな魅力。トイレも冬季利用が可能で、雪中キャンプを楽しむ人の姿も見られます。
無料キャンプ場のため管理人も不在で予約も不要です。
厳かな雰囲気と絶景、そしてアウトドア体験まで一度に味わえる唐松観音。
また、唐松観音を含む最上三十三観音めぐりは、山形の歴史と信仰をたどる魅力的な旅です。
歴史と自然が共存するこの場所で、心身をリフレッシュするひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

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